暗闇の中の少女
胸のあたりがぎゅっとなる



『…っ、馬鹿だよね…好きな人居るってわかってるのにさ、全然諦められないのっ…』



その時ドォーンと大きな音をたてて時雨が言っていた花火が打ち上がった



「……俺だって同じだ。」



『…え?』



「俺もさ、好きな奴居るんだ。でも、そいつには好きな奴が居て絶対に俺には振り向いてくれない。分かってんだけどさ、やっぱ好きなんだよ…。」



時雨にもそんな相手が居たんだ…。



意外な事実にびっくりする



『時雨は辛くないの…?』



「…辛いよ。でも、そいつが好きな人と幸せになれるんなら背中押してやりたいって思う」



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