暗闇の中の少女
『あ、ありがと』



「俺、もう少しで帰るから家まで送る」



『え、いや、いいよ』



「さっき、フラついて転びそうになってただろ。

それに、また倒れたら心配だしな」



どきんっ



まただ…なんだろうこの感情…?



記憶を失ってしまった私には分からないことだらけだ



『…ありがとう』



速斗の言葉に甘えて速斗に送ってもらう事にした



「あぁ」



速斗はササッと机にあったものを片付けて車のキーを手にした



「行くぞ」



『うん』



速斗の後ろを歩く



私の歩幅に合わせてくれてるのかゆっくり歩いてくれる速斗



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