支社長は取り扱い要注意！
Chapter５

夢枕のお父さん

支社長の元から逃げ出して、今日で１週間を迎えた。

「お疲れ様でしたー」

バイトを終えて店を出ると、そこに支社長がいるかのどうかの確認をした。

「いる訳ないか…」

もう家を出たのだから、支社長が迎えにやってくることはない。

でも、今でもこうしてどこかに支社長がいるんじゃないかと首を見回して確認をしてしまう。

「会社を休んで、もう１週間か…」

支社長と顔をあわせるのが怖いから会社を休んでいるけれど、バイトには出ていると言う状況だ。

バイト先から駅前のコインロッカーに行くと、着替えが入ったボストンバッグを取り出した。

その足で向かった先はネットカフェである。

ホテルはお金のこともあるから泊まれないので、支社長の家を出てからはネットカフェで生活していた。
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