支社長は取り扱い要注意!
ネットカフェと言うところは、本当に便利だなと思った。

安いのはもちろんのこと、シャワールームやドリンクバーもある。

ボストンバッグからお父さんの遺影を取り出すと、それをパソコンが置いてあるテーブルのうえに置いた。

リクライニングチェアに腰を下ろすと、
「お父さん、まひるが支社長の家を出てから今日で1週間になったよ」
と、お父さんの遺影に向かって話しかけた。

「まひる、近いうちに会社を辞めようと思うんだ。

約束の3ヶ月が終わるのはもうそろそろだから」

遺影の中のお父さんは微笑んでいるだけで、何も答えなかった。

「…これで、いいんだよね?」

わたしは呟くように言った。

「支社長には支社長の、まひるにはまひるの人生があるから…まひるが出て行ったことは、正しかったんだよね?」

お父さんは微笑んでいるだけだけど…もしお父さんが生きていたら、わたしにどんな言葉をかけてくれたことだろうか?
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