支社長は取り扱い要注意!
返事はもう決まっている。

わたしは支社長の首の後ろに自分の両手を回すと、
「イエスに決まってます」
と、支社長に言った。

「よかった…」

わたしの返事に支社長は呟いて微笑むと、わたしを抱きしめた。

抱きしめるその躰と温度も、わたしの背中に回っている両手が好き。

二ノ宮凱と言う人が好き。

厳しいくせに本当は面倒見がよくて優しくて…なのに、酔うと甘えん坊なところがあって。

そんなところも含めて、わたしはこの人のことが好きなんだ。

「もう俺から離れるんじゃないぞ」

「はい、離れません」

「俺はもうお前から離れないからな」

「絶対に離れないでくださいね」

そこまで言うと、わたしたちはお互いの顔を見あわせて微笑みあった。
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