支社長は取り扱い要注意！
Chapter２

新生活

スマートフォンのアラーム音が枕元で聞こえたので、手を伸ばして止めた。

時間は朝の６時を指差していた。

見なれない天井に驚いたのは一瞬で、すぐに理解した。

「――そうだ、昨日から支社長の家に住んでいるんだ…」

昨日は住んでいた部屋を引き払い、支社長の家に引っ越してきた。

３ヶ月見逃す代わりに面倒を見るなんて、本当にムチャクチャだな…。

そう思ったけれど、
「早く支度して、朝ご飯とお弁当を作ろう」

ふとんから出ると、いつものように支度を始めた。

場所が変わろうがどうしようが、やることは特に変わりはない。

パジャマの代わりとして使っている高校時代のジャージを脱ぐと、服に着替えた。

顔を洗うためにタオルを手に持つと、部屋を後にした。
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