支社長は取り扱い要注意!
「だから高畑さんがうらやましかったのよ。

いつもキッパリと参加を断っててかっこいいなって」

「か、かっこいいですか?」

まさかそんな風に評されるとは思ってもみなかったので、わたしは戸惑った。

「それで、ここだけの話なんだけど…」

宮園さんは声をひそめると、
「高畑さんって、彼氏がいるの?」
と、聞いてきた。

「か、彼氏ですか…」

そう言えば、支社長からそんな噂が立っているみたいなことを言っていたな。

わたしが飲み会に参加しないのは、その彼氏の存在がいるからじゃないかって。

「いえ、いませんよ」

わたしは首を横に振ってその噂を否定した。

だって本当のことなんだもの。

「えっ、そうなの!?」

宮園さんは驚いたと言うように大きな声をあげた。
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