「先輩、甘えるってなんですか?」
「「はぁーー。」」




私が振り返ると、実乃里が私の後ろに隠れた。




実乃里ーーー!!




「うん、帰るよ。その、あのー、いや、何でもないです。」




「そこまで言ってなんでもないはないでしょ?何?」




いやいや、こんな隣から凄い目線で見てくるのに、まともに答えられないって。




実乃里はごめんって顔で私を見てるし。




「その、今日のお昼私の家で食べるんだけど、鳳駕は、えと、先輩はどうするのかなーって思って。」




遠慮がちに聞いてみる。




「あぁー、どうしよっかな。」




「えっ!?さっき勉強教えてくれるって言ったじゃん!!約束破るの!?」





うわー、遂にこう来たか。




はっきり言って苦手なタイプだし、関わりたくないやつだ。




「えっとーー、約束あるなら大丈夫です。それじゃっ!」




鳳駕に言い逃げして実乃里の手を握って走った。





校門の所まで来ると、実乃里の手を離した。




「あーー!沙代ごめんっ!!怖かったよーー!!」




「本当だよー!!めっちゃ緊張したし!!」




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