「先輩、甘えるってなんですか?」
実乃里が嬉しそうに飛び跳ねている。




「そろそろ帰ろっか。千裕も公も今日お昼頃に帰るって言ってたし。」




「うん。そうだね。終業式も終わったしー!」




明日から夏休み。




鳳駕は受験だし忙しいのかな?




でも、推薦がどうとかって言ってたな。




頭いいし、もうそろそろ決まっちゃうとかあるよね。




「ねぇねぇ、今日のお昼どうする?」




終業式は早くに終わるからお昼ご飯を持ってこなかった。




「んー、千裕達もいるし、私の家くる?」





「やった!!沙代のご飯美味しいからなー!」




「鳳駕の分も作った方がいいかな?」




「んーーー。あっ、噂をすれば!!聞きに行こっ!!」




実乃里が鳳駕を見つけて、渡り廊下を思いっきり走っていく。




そして突然走るのをやめた。




「どうしたの?」




「ちょっーーーっと、行きずらいかなーー?」




ふと、前を見ると・・・・鳳駕の隣にいつもの先輩。




「あぁー。なるほどねー。じゃあ、連絡しておくからいっか。」




引き返そうと歩き出すと、案の定空気の読めない鳳駕が・・・・・




「沙代ー!実乃里ー!なに、帰んのー?」






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