「先輩、甘えるってなんですか?」
風と一緒に桜の花びらが舞う。





手で掴もうと手を伸ばした先に・・・・・・




黒髪長身、スラッとした手足。




長い指で紙を配る人。




一瞬、違う人だと思った。





ううん。





違う。





違う雰囲気を出してる。




「・・・・・・・・・・・鳳駕。」





私の呟いた声に気づいた実乃里が私と同じ方を見る。





私はその場に立ち止まっていた足を前に動かす。





そして私達に気づいた鳳駕が手を振る。





周りにいた新入生や先輩達が私たちを見る。





「入学、おめでとうございます。」





ニコっと笑って、パンフレットを渡す鳳駕。





「ありがとうございます。先輩お兄ちゃん。」




実乃里がニヤッとして答える。




「お兄ちゃんは余計だよ。沙代?ぼーっとしてどうした?緊張?」




「え?あぁ、なんでもない。ありがとうございます。せーんぱい。」





「俺を舐めてる後輩が二人も入ったな。ほら、体育館あっちだから。」




「鳳駕くーん?こっちもお願ーい。」




「はーい。今行くー。」




綺麗な女の先輩に呼ばれて鳳駕が戻って行く。




私達は鳳駕に言われた方向に歩いていく。




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