由良先輩はふしだら
「…ふっぁ」
唇が離れた瞬間、私の体は一気に力が抜けて、ストンッとその場でしゃがみこんでしまった。
「美子ちゃん、初めてか」
私の目線に合わせてしゃがみこんだ先輩は、優しい笑顔でこちらを見ていた。
もう本当に苦しい。
ドキドキしすぎて息ができないよ。
「…せ、先輩は慣れてらっしゃるようで」
「フフッ、まあね」
その笑顔、大好きです。
もう、好きすぎて泣きそうだ。
そんな大好きな人とキスをしたなんて。
なんで今キスをしたのか、聞いてはいけない気がした。
保健室に向けられた先輩のあの目。
すごく切なそうで寂しそうで。
先輩の心の中に私がいないのはなんとなくわかったけど。
それでもいいと思えるくらい、今私は目の前にいる彼に完全に恋しているんだ。