プレシャス~社長と偽りの蜜月~
私は経済的に独立して、雅人と離婚する!!

「…俺の秘書としてなら復帰を許す。それが不服なら、退職届書くんだな・・・」

Yシャツのボタンを外しながらバスルームに直行した。

同じ邸宅、部屋で共に過ごすだけでも虫唾が走るのに、社内でも共に過ごせと言うの?

記憶がないとは言え、彼を愛した自分が許せない・・・


『花菱メディカル』は半分・・・父の会社。


こんな形で会社を失った父の無念なキモチを考えると、退職するワケにはいかない。

私に経営者としての資質があれば、雅人なんて追い出せるのにと悔しさで唇を噛んだ。




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