プレシャス~社長と偽りの蜜月~
「お二人の問題ですので、とことん話をするしかないと思います」

「そうだな」

「コーヒー淹れますね」

「ああ」

豊永さんはボブの髪の裾を揺らして給湯室に入って行った。


二人の問題か。


俺は朱音に子供を産んで欲しい。

――――――俺はスマホで自宅に電話して、お義母さんに朱音の妊娠を告げた。

余計な気苦労は負わせたくないが、俺と朱音の二人では話にならないと思った。


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