プレシャス~社長と偽りの蜜月~
「それは・・・」


雅人が嘘を付いたから・・・


「子供は産むのよね。中絶なんて許さないわよ!その子は私の大切な初孫よ」


お母様は私に夜叉の顔を向けた。


「雅人君に似たらきっと男の子だったらイケメンよね・・・」

「お母様!?」


「産むのよ」

「私は気分が悪いの…出て行って」

「…いいわ。言いたいコトは言ったから、出て行くわ」

お母様は満足げな表情で立ち上がって出て行った。





邸宅が銀行の融資の担保に入っていたなんて・・・
この邸宅は私の生まれ育った家。

雅人が居なければ私は記憶だけでなく、すべてを失っていたかもしれない。

私はベットから出て母を追い駆けた。


「お母様、私のアルバムを見せて」


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