プレシャス~社長と偽りの蜜月~
帰りはタクシーで邸宅に向かう。


「樹彦と豊永さん、上手くいってるのね」

「樹彦の方が熱あげてるよ。既に両親に紹介したらしい」

「結婚するの?」

「あの様子だとそうなるかもしれないな・・・」

「クリスマスは二人で過ごせなくても、お互いのクリスマスプレゼントは一緒に買いに行こうよ」

「俺はもうクリスマスプレゼント準備してるぞ」

「えっ!?」

「俺のプレゼントはいいから・・・赤ちゃんのクリスマスプレゼントを選びに行こう」

「赤ちゃんの?」

「うん」

雅人の視線は私の下腹部を見つめる。その瞳は私が嫉妬しちゃうほど愛情に満ちていた。

「何にしようか?」

「そうね・・・」
二人で赤ちゃんへのクリスマスプレゼントを考えた。




< 74 / 87 >

この作品をシェア

pagetop