【短編】弱った君が愛おしい
久しぶりにちゃんと、翔吾に名前を呼ばれてびっくりしてしまう。
過剰反応すぎるでしょ、私。
「なに」
「…もっと」
「へ、」
「もっとちょうだい」
っ、、、、
あぁ、だめだ。
「…う、うん」
返事をしながら、またゼリーをすくって翔吾の口元に運ぶ。
どうしよう。
弱ってる翔吾、結構可愛い。
「おいし?」
「ん」
たかがそれだけの返事でさえも。
可愛いぞ、お前。
「翔吾、みかんゼリー好きだっけ」
「…今、好きになった」
「え、今?」
「あ」
また口を開く翔吾にゼリーを乗っけたスプーンを向ける。
翔吾の喉仏が動くたびに、変にドキッとしてしまって。
こんな感情知らない。
ガチャ──────
「ただいまー!」
あっ。
「ママさん帰ってきたっ!」
私がそう言ってゼリーとスプーンを置いて、ママさんに挨拶しようと立ち上がろうとした瞬間。
「だめ」
っ!!
「えっ」
翔吾に腕を掴まれた。