未定
1story
「ほらほら、千夏!」
昼休み。
毎度のことで、
昼食中にも関わらず、
亜美は私に叫び続ける。
「室矢先輩!駿さんもいるって!ねっ!」
そんな彼女を、
冷ややかな目で見る私。
何でそんなに騒げるのか。
たかが人気の先輩に。
「ちょっと聞いてる~?」
「聞いてんじゃん、もう」
隣に腰を掛け、
呆れた顔で私を見つめる親友。
そんな彼女を私は、
可哀想な者を見るような目で
じっと見つめた。
「なに?」
「何でそんな騒げるの?」
「かっこいいじゃん?」
その一言に、私は肩を落とす。
亜美は本当に分かっていない。