僕らの空

「蒼汰ってさぁ、いつも明るくしてるけど、時々すげー暗い顔するよな。」

へ?

「俺は何があったのかとか言いたくないなら聞かないけど、あんまし無理はすんなよ?」

隆也がこんなに話したのは初めてだった。

こんな俺のことをちゃんと見ててくれたんだな…

ちょっとだけなら話してもいいよな?


「俺、野球やってたんだ。」

「そっか。それで今日…」

「俺すげー野球が好きだった。」

涙が出てきた。

いきなし格好悪いよな…
何泣いてんだよ、俺は。


隆也は黙っていた。

「いきなりどうしたんだろーな?笑」

「なぁ、無理に話さなくていいんだよ?」

「…。」

「いつか笑いながら話せるときがくるかもしれないだろ?」

隆也の言葉は優しくて暖かかった。

「それまで待ってるから!」
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