僕らの空

入学式


俺には親友と呼べる人間が一人いる。

三浦圭介(ミウラケイスケ)。

中学時代は陸上部部長をやっていて、ルックスは完璧。
明るく優しい性格から、いつでも周りに人がいて
いろんな人から頼りにされるような奴だ。

初めてこいつに話しかけられた言葉。

「お前、なんで作り笑顔ばっかなの?」

作ってるつもりはなかった。
でも、俺の中の何かに気付いてくれたような気がしたんだ。
嬉しかったけど、同じくらい悔しかった。

最初はそんな圭介が俺は大嫌いだった。

大嫌いだからこそよくぶつかり合った。

でもそうしてるうちに俺はいつの間にか、圭介だけには心を開くようになった。

圭介の心も知った。

全然違うのだけど、俺達はどこか似ている。
< 6 / 29 >

この作品をシェア

pagetop