嫌いなアイツ。

*るかside*



「ねぇ、小池くん。
ちょっとお話があるんだけど…いいかな?」


あー、めんどくさい。
また知らない女から呼び出し。
今月何回目だよ…。
でも行かねーと騒ぎ出すから行くしかねーか…


「あー…うん」




****************




俺は見知らぬ女に呼び出されて
体育館裏に来た。


「で、俺に何の用?」

「あの…私小池くんが好きです!
友達からでもいいから付き合ってほしいの。」


ほら…まただ。

俺の性格なんて知らない癖に、俺のことなんてなにも知らない癖にすぐ"好き"って言う。


「君さ…俺の事なにも知らないのに
どこが好きなの?」

「あの…えっと…」


ほら、いざ聞いたら全然答えられない。
だって俺の顔が好きだから。


「ごめんけど、俺、顔しか見てない奴とか
本当無理だから。」


そう言って俺はその名前も知らない女の前から消えて教室に戻って行く。


俺はあの日から女と関わる事をやめたんだ。







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