福があるにも程がある! 〜残りものは、噂のイケメン御曹司でした〜
たちはばかる壁


「本当に私なんかがお邪魔しても大丈夫なんですか」

翌日。私は、西宮さんに自宅まで迎えに来てもらうと、西宮さんの車で今日の目的地。彼の家までやって来た。

彼が車を停め、私を下ろした場所に建っていたのは、見たことのない大豪邸。周りを見ても、ごく普通の一軒家である我が家よりははるかに大きい二階、三階建ての家ばかり。

この地域は裕福な人しか住んでいないのだろう、と見ればすぐに分かるこの住宅街で、私はその中でも一際存在感を放つ白を基調とした大きい家の敷地になかなか一歩を踏み出せずにいた。


「はは、ここまで来て何言ってんの。ほら、早くこっち来て」

大丈夫だから、と、開いている門の向こう側から私に手を差し出す西宮さん。私は、渋々その手を取ると、門の向こう側へと一歩を踏み出した。


今にも怖気付いて後ろを振り返ってしまいそうな私の手を握る西宮さんに続き、ゆっくり進んで行く。

扉の前に立ち止まった西宮さんがドアノブを回す後ろ姿を見ながら、私は唾を飲んだ。

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