1日10分、俺とハグをしよう


「…何でここに?」


「……ボール、当たって。冷やしにきたの」


「ふーん?」





掴まれた腕はそのままで、藤堂は立ち上がった


ベットの上に座った奴を軽く睨む



簡単にこういうことしないでって言ったのに…!

腕!離せ!





「何してんの?早くここ座んなよ」


「……いや」


「はー?いいから、ほら、」


「…」




「こっちおいで。」





…ズルい。


やっぱり私、その言葉が好き

…あんたが言うから、好き




…なんて。

もう、私気持ち悪すぎ…




大人しく隣に座った私に、藤堂は「いい子だね」って。

子供扱いしないでよね




…本当は藤堂に触れられるの嬉しい

この腕だって、ずっと掴んだままでいいくらい


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