1日10分、俺とハグをしよう


そういうの、自分で自覚してるから、

…今さら、諦めるのなんて難しいって…





「…何でもないっ」




パッと顔をそらして、ギュッと手のひらを握りしめた




泉の右耳のピアスは、今も付いたまま。


きっと、私に文化祭でのことを聞かれてた、なんて、泉は知らないんだろうな…




そう思った時、

授業の終わりを知らせるチャイムが鳴った



これで今日の授業も終わり。



外は雨が降っていて、少し暗い

やば…傘、持ってないや…




「千紗、私これから用があるから先帰るね?」


「あ、うん!」


「…何かあったらいつでも話聞くからっ」




HRが終わって、私にそう言った麻美に目を見開く


文化祭のことまだ言ってないのに…さすが私の親友


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