1日10分、俺とハグをしよう


***


「うわーっ…さっきより降ってるし!」




反省会が終わって、志摩くんと2人で昇降口で空を見上げた


駅まで10分くらいだから、走ればなんとかなる…かな?





「志摩くんはなんで傘持ってきてんの?裏切り者!」


「えー…天気予報ぐらい見るでしょ」





迷惑そうに眉を寄せる志摩くん


文化祭の時、泣き止むまで一緒にいてくれた志摩くんは、

いつもと変わらずに接してくれる



でも多分、気にかけてくれてると思うから、

もう心配させるようなことはしない。うん。





「それじゃ、私は走って駅まで行くから!」


「はぁ?」


「えっ…な、何、急に…」





盛大にため息をつく志摩くんに目をパチクリとさせる


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