1日10分、俺とハグをしよう
…う、嘘でしょ?
そんなことない…あるわけない。
きっと藤堂の思い違い
ぽんぽん、と優しく頭を撫でてくる
…こうやって特別扱い。
「…」
でも他の子にも、同じようにしてるんでしょう?
同じようなこと、できるんでしょう?
「…ねぇ、どうして私なの?」
周りにたくさん女の子がいる中で、
どうして私をハグ友に選んだの?
そう聞いたら、奴は私の顔を覗き込んで眉を寄せた
「…前にも同じこと聞いてたけど、なんで?
どうしてそんなこと思うの?」
「べっ、別に…なんとなく。
……ていうか近いから!」
プイッと顔をそらすと、
仕方ないなぁ、というように「はぁ」と息をついた