1日10分、俺とハグをしよう


…う、嘘でしょ?


そんなことない…あるわけない。

きっと藤堂の思い違い




ぽんぽん、と優しく頭を撫でてくる




…こうやって特別扱い。





「…」





でも他の子にも、同じようにしてるんでしょう?


同じようなこと、できるんでしょう?





「…ねぇ、どうして私なの?」





周りにたくさん女の子がいる中で、

どうして私をハグ友に選んだの?




そう聞いたら、奴は私の顔を覗き込んで眉を寄せた





「…前にも同じこと聞いてたけど、なんで?
どうしてそんなこと思うの?」


「べっ、別に…なんとなく。

……ていうか近いから!」





プイッと顔をそらすと、

仕方ないなぁ、というように「はぁ」と息をついた


< 97 / 356 >

この作品をシェア

pagetop