アウト*サイダー

「ふぅ、ごちそうさまでした! ……って、ハスミ食うの遅すぎねぇか!?」

 意外と律儀に手を合わせるんだぁと、ぼんやり見ていた私に向けられた、アメリカ人みたいに手のひらを空に向けて肩を竦めるリョウスケのリアクション。私もそれを真似てみる。

「昼休みなくなっちまうぞ、もったいない」

「ドウゾ、私二構ワズ……ドッカイケ!!」

「いきなり口悪っ!? なんでっ!?」

 飼い主に裏切られた仔犬みたいな顔をするから冗談だとなだめてやれば、意図も簡単に信じ込んで胸を撫で下ろす。

 トクラには、いつもやられてばかり(やり返せない)だから、たまにリョウスケで発散するのアリかもなぁ。

「おい……良からぬことを企んでるだろ!」

「んな訳ないでしょ。この純真な私の瞳を疑うなんて、リョウスケの方が悪よ、悪」

 嘘クセぇ、と横目で見るリョウスケを無視して箸を動かす。すると、後ろで扉が開く音がして誰かの足音が聞こえたから、私とリョウスケは振り返り、上を見上げた。

 太陽で逆光になるシルエット。顔はよく見えなかったけれど、私はすぐに誰なのか分かった。
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