シンシアリー
姫、学校へ
レティシア姫は、アンドゥーラ公国を知るため、そして国民の暮らしぶりや生活水準、国民の現状に対する満足度等を知るために、セイヴィアー騎士長官とともに、時間をかけ、且つ効率良く全土を探索した。
今までカサンドラ前公妃が眠る墓地しか外出したことがないレティシア姫が突然街を訪れたことに、人々は最初驚き、そして姫のことを、とても怪訝な目で見た。

「あれがかの“可哀想な”レティシア姫かい」
「一体何しに来たんだろうね。子どものくせに馬なんかに乗って」
「どうせ金持ちの退屈しのぎだろ」
「もしかしたら何か・・災いをもたらしに来たのかも・・・」
「やだよ!」

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