ふたりの彼女と、この出来事。(旧版)
「さあ、ミライの永遠のパートナーになってあげて下さいよ」

と微笑む本田君。永遠のパートナーか。

「ああ」

頷いてミライの前に立って瞳を見つめる。とピクンと動くミライ。

「虹彩登録。確認しました。続いて名称設定に入ります。管理者の名前をどうぞ」

とミライの声に自分の名を呼んだ。

「名称設定。確認しました。続いて、私の名前をどうぞ」

と問い掛けてくる声に、一呼吸置いて答えた。

「ミライ」

力強く名を呼んだ。

「名称設定。確認しました」

良かった。これでまたミライが、僕のトコロに戻ってくるんだ。

(ミライを取り戻せたんだな…)

じんわりと喜びが込み上げてくる。
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