ふたりの彼女と、この出来事。(旧版)
「…」

と、ミライがじっとレーンの先を見つめて、少し小首を傾げて立ち尽くしていた。

(?)

気になって近づいていくと、ミライがフッと目を合わせてきた。

「どうしたんだい?」

そんな不思議そうな顔して。

「ちょっと左にズレたみたい」

とミライが答えて、みんなの方を振り返った。

「惜しい惜しい」

「いい感じだったよー」

「スペアはイケるんじゃない?」

と声が掛かって、嬉しそうにみんなが迎えてくれる輪の中に入っていくミライ。

(左にズレたみたいって…)

まさか、残りを全部倒そうと狙ってるのか?

(いや、僕のフォームをマネしてるならムリな筈)

それで出来るなら僕が先にストライクを連発してる。

(でも、ズレた事を気にしてるって事は)

フォームを修正しようとしてるのか?

「先生!ボール戻って来てるよ!」

と広海君の声で、ハッと我に返った。
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