夢の言葉と約束の翼(上)【夢の言葉続編⑤】
「……ぷっ、どした?女子2人!
なんかテンション低くないか?まだ寝ぼけてるのか〜?」
そんな私とヒナタの様子を見て、ヒカルを抱いたユウさんが顔を覗き込むように言った。
私はパッ笑顔を作ると、首を横に振る。
「いえ、何でもないです。
おはようございます。今日はよろしくお願いします!」
「おう!楽しもうな!
……。ん〜?ヒナちゃん、どうした〜?」
私にも明るく笑顔を見せてくれるユウさん。
……でも。いつもならヒカルと一緒になってくっ付いて行くヒナタが大人しい事を、不思議に思ったのだろう。
ユウさんはヒカルを下に降ろすと、ヒナタの前に屈んで目線を合わせながら頭を撫でた。
「……」
しかし、ヒナタは何も答えないままユウさんから視線を逸らす。
「……ヒナタ。
ほら、ユウさんに”おはよう”は?」
さすがに、私とヒナタの不仲をユウさんにまで影響させなくない。