夢の言葉と約束の翼(上)【夢の言葉続編⑤】
マオ様にオムライスをご馳走した人物は、以前のマオ様ーヴァロン様ーと接触があり、好みを把握している?
そんな考えが頭に浮かんで、先程まで喜びを感じていた感情が曇る。
もし読みが正しく以前からマオ様を知る者が近付いているのならば、私は全力で引き離さなくてはならない。
今のマオ様に過去を思い出させるような存在がうろついているとシャルマ様に知れたら、大変な事になると予想出来るからだ。
調べてみよう。
過去も今も、本当の自由のない主人のプライベートまで監視するような事はしたくないが……。
それが、私に出来る精一杯の”護り”だった。