悪魔の囁きは溺愛の始まり
噂

岡崎部長

久し振りにマリン本社へやって来た。

勿論、会議の為である。

隣を歩く渡部さんと受付へと入館の名札を取りに向かう。


「青山インテリアの渡部です。14時から会議の予定が入っていると思いますが。」

「はい。では二階フロアの205会議室へお願い致します。」


受付嬢から名札を受け取って、渡部さんとエレベーターで会議室へ向かった。

既に、会議室にはマリンの社員が数名座っていた。その中にはマリンのリーダーである春馬さんもいた。

チラリと目が合い笑みを向けられ、渡部さんが交互に私と春馬さんを見ているのがわかる。


「青山の知り合い？」

「はい。」


渡部さんの視線をスルーしたくて、資料へと落とした。

暫くすれば、蒼大さん………岡崎部長が会議室に入ってきた。

いつものビシッと決めた蒼大さんと目が合うが、私はすぐに逸らした。

椅子に座る音を合図に会議が始まった。
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