悪魔の囁きは溺愛の始まり
週末は波羽と琴音の3人で近場の女子会向けの旅行に出掛けた。

豪華なホテルに泊まり、豪華な料理を堪能して、エステも体験したし、女子会旅行は本当に楽しかったのだが―――。


「花、蒼大さんと喧嘩した?」

「喧嘩よりはムカついた。『私をずっと好きだった』とか言いながら、他の女と寝てたんだよ。」


二人に蒼大さんへの愚痴を吐き出していた。


「それって、別に相手は私じゃなくてもいいんじゃない?他の女でもいいって事じゃない?」

「一花、嫉妬してるんだ。」

「してません。目の前に蒼大さんと関係のあった女が現れたら嫌でしょ?」

「まあ、嫌かな。比べちゃうかも。」

「でしょ。蒼大さんが嫌になるのをわかってくれる?」

「別に彼女じゃなかったんだし。逆に何年も女日照りの方が嫌な気もする。」


思っていた事を二人に吐き出し捲った。


「花、蒼大さんが好きなんだ。だから嫌に思うんでしょ。嫉妬よ、嫉妬。」

「そうそう、花は嫉妬してるだけ。本気で嫌になってないのは分かってるんでしょ?」
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