悪魔の囁きは溺愛の始まり
隣に蒼大さんが寝転ぶ気配がする。


「花、眠い?」

「うん、ごめん。」

「ねぇ、キスしていい?」

「キス?」

「いい?」

「うん、いいよ。」


眠気眼で蒼大さんに答えていく。目を閉じている私に蒼大さんの唇が触れる。

何度も優しい触れるキスを感じる。


「花、好きだよ。」


その言葉を最後に、蒼大さんの腕に抱き締められて眠りに落ちていった。

眠りに落ちていく最中、蒼大さんの唇が何度も触れているのを感じていた。

飲みすぎた………

頭の片隅でそんな事を考えていた。














「さよなら、蒼大さん。」


いつもと違う感触に朝早くに目が覚めた。

私はそっと蒼大さんの隣を抜け出し、真っ直ぐにドアへと向かった。

振り返り蒼大さんを見つめて囁いた。

私のバカンスの恋が終わった瞬間だった。
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