同期のあいつと私の家族


2日寝込んでようやく元気になり家に帰れると思ったけれど、

『稜馬の風邪が治るまで家に入れないから。』


そうなんです。

私の風邪が完璧に須佐に移ってしまったんです。


「須佐ごめんね。」

「これくらい大丈夫だ。けど疾風の言いつけ通り看病よろしく。」

「わかってるよ。」

私が寝込んでいた時も看病してくれたので嫌とは絶対に言えない。

「なにか食べたいものある?」

「食欲ない。」

「ダメ。食べて薬飲まないといけないでしょ。」

それに私にも同じセリフ言ってたじゃない。


「.......ダメ?」

「ダメ。」


他の女の子なら、あの須佐の顔にいちころだろうけど私には通用しない。


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