転職先の副社長が初恋の人で餌付けされてます!
エピローグ
「はい、ごちそう様でした……二重の意味で」

 李江は星野と寺田には事情を説明した。先日三人で来た、個室居酒屋でのランチタイムの事。

「ま、私は李江ちゃんが元気ならそれでいいよ」

 星野が続けた。

「脇田さんの矢印が芦名さんに向いてるとは思ってましたけど……両思いだったんッスねえ……、つか、俺が余計な事をしなければ、こじれなかったって事ですよね、なんか、すんません」

 寺田はすっかり恐縮していた。

「いえ、そんな! ……結果的には、ちゃんと、その……」

 李江が赤面しながら照れる。

「でもさ、したら、堂々と一緒にランチに行ったらよかったんじゃないの?」

 星野が言う。

「お二人には、ちゃんと説明しておいた方がいいかな、と、……ご心配おかけしてすみませんでした」

 そう言って、李江が頭を下げた。

「あれ? でも、今日脇田さん、すっげーーうれしそうに弁当持って給湯室向かってましたけど、あれって……」

 給湯室にはスタッフ共有の電子レンジが置いてあって、休憩時間には持参弁当を暖めるのスタッフでいつも混雑していた。

「……はい、私が、作りました。お昼、一緒に行けないので、替わりに」

 李江が恥ずかしそうに言うと、星野と寺田がおおおーーーーっとはやし立てた。
< 16 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop