『来年の今日、同じ時間に、この場所で』

3月25日

年が明けると
それぞれの進路が明確になってきていた。
すでに合格を貰った人もいて
この田舎町から出る子も少なくはなかった。


おばあちゃんの事も考えて
私はこの町の高校を受験することにしていた




あともう少しだな…。






受験シーズンになると
未来や千秋からの連絡もなくなっていった。




ベン、どうしてるかな?

高校はどこに行くのかな?



気がつけば、またベンの事を考えている自分がいた。


でも、未来や千秋にすらベンのことは聞かなかった。聞いたら会いたくなっちゃうし
聞いてしまったら忘れられなくなるから…

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