光の向こう側へ
自由
念願の一人暮らしを実現させた日、やっと自由になれた解放感で色んな感情が溢れ胸がいっぱいになった
安心してこれからはゆっくり寝れる。
それだけで幸せを感じられた。
傍からしたら普通の事なんだろうけど、その自由さえ与えられなかった。



そんな自分はきっと普通の人と比べると不幸なんだろうけど、一度もそう思ったことはなかった。
たまたま運が悪かったんだと思っていた。

この事実を知った友達や、そこまで関わりがない大人達は、哀れんだ目で見るだろうが大抵の人間は自分が一番可愛いし、人の不幸を見て喜ぶ。

だから絶対に誰にも知られないよう徹した
知られたらめんどくさい事になるのは目に見えているから。。。



こんなに歪んだ性格をしているけれど、関わりのある人からは人当たりが良くて凄く話しやすいと言って貰えたし、この事実に誰も気付かなかった
上手く隠し生きていた。けして裕福な暮らしじゃなかったけど、何もかもが幸せだった。
このまま幸せに暮らせると思っていたのに、その幸せが壊れる時が突然やってきた。




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