ONLY YOU~愛さずにはいられない~(完)
「康秋、間宮さんとはあのランチで知り合ったのか?」

「まぁ、そんな所でしょうか…」

「そうか…断るにしても、副頭取の勧めるお見合いはちゃんと行くんだぞ」

「分かっています。純也さんの顔を立てる為にちゃんと行きます」

「間宮さんと何が原因で喧嘩をしたんだ?」

余り、俺のプライベートには干渉しない敦司さんが珍しく訊いて来た。

「喧嘩と言いますか…俺…その熱に魘された勢いで…彼女とひと晩過ごしたと言うか・・・」

敦司さんは飲んでいたコーヒーで噎せてしまった。

「社長!!?」

「だ、だ大丈夫だ…」

敦司さんは持っていたハンカチで口許を押さえた。

「・・・責任取ろうと思って…プロポーズしました…」

「・・・」

「敦司さんはそんな経験ありませんか?」

「・・・それを私に訊くか?康秋」

「・・・」

「社長…渡辺を呼んできました…」

柊さんが渡辺さんを連れて、社長室に帰って来た。

「失礼します…」

俺は二人と入れ違うように出て行った。
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