ONLY YOU~愛さずにはいられない~(完)
相良さんが私をカフェまで案内。
彼の見合い相手は父親の会社の取引先の令嬢。

相良さんは私の為にセリフまで考えてくれた。
「セリフは頭に入ってる?」

「あ、はい」

「あれだあれ・・・」

相良さんはオープンテラスへと出る出入口付近の四人掛けのテーブルを指差した。

お相手の令嬢は淡いピンク色の振り袖姿。

あの長身に肩幅。
後ろ姿で猪原先輩だと思った。

「眼鏡、外した方がいいよ…」

「えっ?」

「その方が間宮さん、美人に見えるよ…」

「あの距離だ。眼鏡なしでも歩けるでしょ?」

「まぁ、あれ位なら…」

眼鏡がない方が美人って、そんなコト言われたのは初めてだ。
何だか嬉しくなってしまった。

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