ONLY YOU~愛さずにはいられない~(完)
「失礼します」
俺は隣の頭取室のドアをノックした。

「開いてるぞ」

純也さんの声を訊き、重厚なダークブラウンの扉を開ける。

「康秋、副頭取はカンカンだったけど、上手く丸め込めたのか?」

「まぁな。敦司さんのおかげで…でも、ネチネチと嫌味は言われたけど」

純也さんはプレジデントデスクのリクライニングチェアから腰を上げ、秘書にコーヒーを頼んだ。


二人でソファ椅子に腰を下ろし、話をした。

「しかし、お前も派手な断り方をしたもんだな」

「これには色々と事情があって…」

俺は仕組んだワケじゃない。
虎兄の芝居に便乗して、璃愛を手に入れた。

「お前とその女性を引き合わせたのは敦司さんだって本当なのか?」

「まぁ…でも、彼女とは一夜の過ちをおかしてるし、俺の子を妊娠してる可能性もあるし、責任は取りたい思っていた」

「俺と同じか…でも、妊娠が判明するには時間が要る。俺と同じではないコトをと祈ってやる」

「いや、その方がいい…俺の子がデキた方が…」

「おいおい・・・お前…確信犯か??近いうちにお前が夢中になってる彼女、紹介してくれよ。康秋」


「あぁ」

< 156 / 245 >

この作品をシェア

pagetop