ずっと前にね
十一章・海水浴

気が抜けないなぁ

よく晴れた8月の上旬。柏崎先生が友達に頼まれてこの町ではない所の砂浜で海の家を手伝う事になった。昼間はひたすら焼きそばを作るだけ。夜は旅館に一泊して明日には町へ帰る。1日町から離れるだけなのに、柏崎先生は私とたけちゃんたちを連れて砂浜までやって来た。

「こんなに雇ってないんだけど?」

冗談半分で笑う柏崎先生の友達。私たちの事はただ連れてきただけだと言っていたけれど、本当にそうなのかな。柏崎先生の頬が少しだけ赤くなっている気がした。
叶多くんと陽翔くん、たけちゃんは早めのお盆休みをもらって今日から3日間休みらしい。隼人くんは今年で高校三年生だから夏休み期間だった。
ここの海はあの町とは違って人が多く、賑わっている。小さな子供からご老人まで幅広い年齢層だけれど、そんな事、考えている場合じゃなさそう。

「あ、あのっ!もしよかったら私たちと一緒に泳ぎませんか?」
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