誠の華−ヒルガオ−




「だって無断外泊を頻繁にしてるしこの間は新八さんも巻き込まれたみたいだよ?」


「へぇ。そう言えば一君も誘われてなかった?」


「あぁ。あの人は近々この組を去るらしい」



なんてことない、とでも言うようにお茶を啜りながら言うから理解するのに時間がかかった。


それって局中法度に反していないのか?


まぁ、でも


「私あの人苦手だし、いなくなってくれるのは少し嬉しいかも」


「本当にそう思うの?」


思わず本音が溢れると総司が眉間に皺を寄せながら聞いてくる。


そこでハッとした。


あいつが出るならもしかしたら…


「平助も…着いて行くってこと?」


いや、そんなはずない。


平助は勇さんに着いて行くって江戸を出るときに言ったんだ。


まさか途中から入ってきた伊東さんなんかに着いて行くはず……ないよね?


< 244 / 258 >

この作品をシェア

pagetop