誠の華−ヒルガオ−
奴等の計画は日ノ本を尊皇攘夷思想で染めること。
そのために政治の中心である京が混乱に陥れば将軍の信用は落ちぶれ、皆が新たな思想に向くという計画だ。
これは飽くまで一部に過ぎないが、それでも奴等を見過ごすのは新撰組として許せないことだ。
都合の良いことに最近は島原で頻繁に尊皇攘夷集団が密談を繰り返しているらしい。
「雪、有言実行してもらおうか」
そこで土方は雪が入隊時に言った”女を武器に変える”という一言に目を付けたのだ。
「歳!それでは雪が危険過ぎる!!」
「そうですよ!雪にもしもの事があったら土方さんどうするんですか!!」
しかしなかなか思う通りに進まないのが会議である。
みんなの大切な雪を危険に晒すわけにはいかない。
土方自身もそう思っているが今は新撰組の副長だ。
利用できるものは利用する。
組みを考えての案だった。