内実コンブリオ



これで無視さえされなきゃ、自分も成長したってことだ。



「どうなりたいんですか?」



自分が少し、声に圧をかけると、意外にも彼氏さんは黙りこくった。

これは無視?

肝試しがてら、もう一声いってみる。



「森緒ちゃんは、あなたと仲直りしたいって、ずっと言ってました。今日も本当は緊張してて、それでも、会って話をしたいって…
それなのに、あなたときたら、挑発的なことばっかり…」



何故だか、自分が泣きそうになる。

声も震えて、情けない自分の音を聞き、そんな自分が阿呆らしくなってきた。

だって、ただでさえ自分のことすら儘ならないくせに。

人のことには必死になろうとして。



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