内実コンブリオ



「わからんのやったら、ちゃんと聞きや?知っとって出来やんのは、一人で頑張らすしかあらへんけど、知らんと出来やんのは一生出来やんからな」

「すいません。じゃあ、新しい社員マス―」

「でも、自分で調べやなあかん時もあるんやに。知っとるかー」

「すいませんっ…!」



先輩の無表情と棒読みに思わず怯える。

そんな自分を見て、先輩は笑いを堪えているのか肩を小刻みに揺らし出した。

く、くそー!今のは真剣だったんですよ、先輩!!



「うくく…っ、そうやな。そういえば、華ちゃん調べ事して、今まで答えにたどり着いたことなんていっぺんも無いもんな!てか、反応…ぬふぅっ、んふふふふっ…」

「そんな!ありますよ!!」



どんな笑い方しとるんですか、先輩。

そんなに自分、アホみたいな顔してましたか。

角野先輩の笑いブームはまだまだ流行っている様で、もうどうにも止まらないらしい。


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