放課後の図書館は君に嫌われる
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放課後の図書館は別世界みたいだ、と
いつも思う。
学校においてけぼりされている様な、
そんな気分になる。
たまに、近くの廊下を誰かが通る音とか、
外の校庭で練習してる野球部の掛け声とか、
帰っていく生徒の喋り声とか。
聞こえてくる音が、私の不安を煽る。
私の存在なんか忘れられてるんじゃと、
そう思う。
ふと、窓から入り込んだ風が、カーテンを膨らませた。
私と六宮くん以外誰も居ない図書館に会話はない。
時計の音だけ、静かに響いている。
私は携帯を取り出すと、SNSのアプリを開いた。
[図書委員暇すぎ~。ほんとツイてない(;∀;)]
そんな内容のつぶやきを投稿して携帯を閉じる。
するとすぐに通知が返信を知らせてくる。
[どんまい笑笑]
[明日は花もカラオケいこーね!]
見ると いいね が既に何件か押されていた。
顔がほころぶのが分かる。
あ、皆とつながってる。
いつも、そう安心する。
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