元ヴァイオリン王子の御曹司と同居することになりました
シャワーを浴びて身支度を整えた後、出海君がリビングにいればおやすみなさいの挨拶をしようと、リビングに向かう。
リビングは照明が一段階落とされ、オレンジ色の淡い光の中で、出海君がパジャマ姿でソファに座り……寝ていた。
こらこら。また。
「出海君、風邪ひくよ」
わざと大きな声を出しながら近づく。
ピクリともしない。
熟睡してるらしい。
もう。
「出海君。無防備すぎだよ」
うだうだ悩んでるこっちからすれば、こんなところで気楽に寝てる彼にお説教したくなってきた。
彼の前に立ち、見下ろす。
前に一度見つめた色っぽい寝顔。
あの時より、彼のことが好きになっているし、
あの時よりずっと、触れたいと思う。
ああっ、もう!
「あのねぇ、前にも先輩として忠告させてもらったと思うけど、歳頃の女性を家に上げるって意味、考えてる? しかも同居するなんて、惚れられて後でつきまとわれたらどうするの」