夢から醒めた夢



「こうやっているのも、気持ちいいな」



彼の腕にうずくまる私の耳元で、そんな声が聞こえる。

確かに気持ちいいけど、離れて欲しいんだって。



「って、ちょっと待って。どこ触ってんのっ」



近づいただけかと思えば、彼の手は怪しげに動き出す。

背中からおしりに向かって、微妙なタッチで触れる。



「ひゃっ」



狭い間を上手く通して、彼の指が私の胸の膨らみに触れたとたん、思わず声が出てしまった。

しかもそれはもう、触れるというより揉むだ。



「ちょっ、と……朝から、何してるのよっ」



文句を言いたくなるけど、揉まれながらで甘い声が邪魔わする。

それを、必死に押さえながらだから、迫力はない。



「朝だろうが、したい時にする」



こういう人なんだ。

相手のことを考えずに、自分のことばかり。




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