Memorys ‐過ぎ去りし時間‐
教室に着くなり、女子に囲まれた。
ネクタイの色からして先輩も混ざっている。

 「貴方、一体どういうつもりなのかしら?」

一歩踏み出しながら言う中心核らしい生徒は3年生だ。

…全校生徒を敵に回したってことね
 
「ちょっと!聞いてるの?」

「どういうつもりと言われましても困るのですが」

「貴方、ここのルールを知らないの?」

「知りません」

あらかた予想はついているけどね。

 「本当に知らないようね…
今回だけ多めに見てあげるわ。生徒会の方々に近づくのは禁止よ」

 「そんなことを言われましても、私は生徒会の補佐なのでできません」

そんなこと言われての私の目当ては生徒会のオプションだ。
人に何て興味ないし、そんなことを言われても困る。

 「私たちは認めないわ。役員を降りて頂戴」

 「私が自ら希望したわけではありませんし、そんなことを言われましても困ります」

 「っ生意気なのよ!!」

私の受答えが気に食わなかったのか先輩は私の胸倉に掴みかかる。

手に力が入り少し息苦しさを感じるも、先輩を怖いとは思わなかった。

自分の都合だけで何で私の時間が奪われなければいけないのか…

こんなくだらないことで時間など使いたくないのに。
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